一つの樽から生まれる、個性溢れる味わいの宝石。
シングルカスクで、特別なウイスキーの世界へ
シングルカスクって??
「シングルモルト」という言葉は聞くことあっても
「シングルカスク」という言葉は、
相当ウイスキーにハマってこないと目に入ってきませんよね。
もちろん、普通に大手スーパーやドラックストア、コンビニなんかに置いてあることはまずないです。
≪カスク(樽)ごとの個性≫
ワインの世界でもあることですが、
お酒を熟成させている樽はそれぞれ個性があります。
ワインの買い付けに行き、
生産者が樽から出してくれたワインの熟成度合いが素晴らしく
「このワインをくれ」
と言ったら
同じ銘柄でも別の熟成具合のものが送られてきた・・・
なんて話を以前勤めていたワイン会社の社長から聞きました。
そんな時は「この樽のワインをくれ」というのが正解だそうです。
それだけ樽ごとの出来は様々です。ウイスキーもしかり。
≪シングルカスクはエリート?≫
シングルモルトは「単一の蔵のモルト(原酒)」が瓶詰めの条件なので、蔵のいろんな樽からブレンダーがその銘柄の安定の品質になるように調整しながら瓶詰めされます。
一方、シングルカスクの条件は「単一の樽」
たった一つの樽の原酒をブレンダーのテクニックで調整せず、瓶詰めするということは相当品質が良くなくては出来ませんよね。
自信が確信に変わるくらいテイスティングして旨かったはず!!
≪とにかく希少≫
そして厳選されたその樽1本から瓶に詰められる本数はわずか数百本。
樽にもいろいろサイズがありますが、
ウイスキー1本が700mlとして
「バレル」の樽で180~200ℓ(257~285本)
「ホグスヘッド」の樽で220~250ℓ(314~357本)
これを世界中のウイスキーマニアが求めるわけです。
希少性も高く、圧倒的な品質、強烈な個性、
ウイスキー好きが喜ぶ要素がてんこ盛りです。
「シングルカスク」とよく似たウイスキー用語に「シングルバレル」があります。
「カスク(cask)」と「バレル(barrel)」は、辞書を引くとどちらも「樽」という日本語訳が出てくるように、基本的には同じもの。両者とも単一の樽のウイスキーを意味しています。
どちらを使っても間違いではないのですが、「シングルカスク」はスコッチ、「シングルバレル」はアメリカンウイスキーの主力であるバーボンの用語として使われることが多いようです。
シングルカスク・ウイスキー