甘酒は飲む点滴
甘酒には、米麹で作るものと、酒かすに砂糖を加えて作るものとの2種類がある。飲む点滴と言われる甘酒は主に米麹で作られたものである。米麹で作られた甘酒はなぜ身体に良いのか?
甘酒は桃の節句の白酒のかわりや、冬場に身体をあたためるため、また、滋養強壮のために夏場に飲まれることが多い。
江戸時代からの庶民の手軽な栄養ドリンク
江戸時代からは庶民の手軽な栄養補給として夏に冷やして飲まれてきたため、俳句において夏の季語としても登場する。
製法の違う2種類の甘酒
【酒粕甘酒】
1つは酒かすをつかったもの。
日本酒を作るときに出る酒かすを水に溶かして砂糖を加えて煮込んで作る方法。酒かすに含まれているアルコールは煮込む過程でほとんど飛ぶと考えられるが、微量のアルコールが残っているものもあるため、アルコールに弱い人やこどもに飲ませるときは注意が必要である。また、砂糖を入れて甘味を調整する。
「酒粕甘酒」にはこんな効果も期待できる
ダイエット効果
酒粕の方がレジスタントプロテインというタンパク質の1種が含まれているそうなのですが
レジスタントプロテインは油を排泄してくれる働きがあるということ。
カロリーが気になる方もいるかもしれませんが、
砂糖の方がブドウ糖より少ない量で甘くすることができるので
カロリーという点では酒粕の甘酒の方が抑えられているということです。
睡眠改善効果
寝る前にコップ1杯の甘酒を飲むと寝つきが良くなるということですが、良い睡眠に効果的なのは酒粕の甘酒だということです。
米麹をアルコール発酵させる時に清酒酵母を使うということですが、眠気を誘う脳の物質でアデノシンが注目されており、アデノシンが脳の中で濃度が高まることによって眠気を誘うので良い睡眠に入れるということ。
つまり清酒酵母が作用するとアデノシンの作用を強めて睡眠を誘導してくれるということです。
酒粕の甘酒はアルコール1%未満なのでアルコールの障害なしに良い睡眠になるそうです。
【麹甘酒】
「麹甘酒」にはこんな効果も期待できる
もう1つは麹を使ったもの。
米麹と米・水を混ぜ、55度~60度ほどの温度で数時間かけて発酵させる。ノンアルコールであり、基本的に砂糖を使用しないため、麹のやさしい甘さが特徴的だ。
アルコールが含まれていないので誰でも飲むことができる。発酵がすすみ十分に糖化がされると、おかゆのようなペースト状になる。
「飲む点滴」とよばれるように、点滴と同じような栄養素を含む甘酒は、後者の麹を使って発酵させる甘酒である。
疲労回復効果
疲労回復により効果的なのは米麹の甘酒だそうです。
ポイントは甘味成分の違いにあるということ。
酒粕の甘酒は砂糖が加わって甘味成分になっているのに対して米麹の甘酒はブドウ糖が甘味の成分になっているという違いがあるそうです。
ブドウ糖は分解できない糖なので脳でそのまま使う形で即効性があり、疲労が瞬間的に回復するので、飲む点滴と言われるのは米麹の甘酒だということ。
美肌効果
米麹の中にはエルゴチオネインという皮膚の美容に良い成分が入っているということですが、エルゴチオネインはビタミンCよりも強い抗酸化作用があるので肌の老化を抑制する効果が期待できるそうです!
スゴイ栄養効果がある麹甘酒
甘酒の栄養成分はほぼ20%がブドウ糖で、ビタミンB群や食物繊維、腸内細菌のエサにもなるオリゴ糖が豊富である。
それ以外にも、麹菌が生成する酵素には、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、ペクチナーゼなどその数は30種類以上ともいわれ、それらの酵素が甘酒にも含まれていると考えられる。それらの酵素には、でんぷんをブドウ糖に、たんぱく質をアミノ酸に、脂肪を脂肪酸とグリセリンにそれぞれ効率的に分解して消化・吸収を助ける役割や、吸収された栄養分を効率よくエネルギーに変える働きがある。
ビタミンB群は、糖質・脂質・たんぱく質の代謝や肌・髪の健康にかかわるビタミンのため、効率的なエネルギー代謝による体力アップと美容に効果があることがうかがえる。
食物繊維とオリゴ糖がセットで含まれているため、便秘や腸活に効果があると期待できる。
必須アミノ酸は、さまざまな効果があり、筋肉を増強させるもの、精神の健康を保つもの、成長を促すもの、満腹中枢を司るものなど、体内では合成できないが、身体にとってなくてはならないものばかりである。
その他手軽にはじめる甘酒のある生活
4合瓶(720ml)サイズなので、しっかり毎日飲める容量です。
米も純米吟醸にする前の酒米です。
もちろん原料は米と麹のみ。
砂糖不使用、ノンアルコールです。